百瀬文「I.C.A.N.S.E.E.Y.O.U」Courtesy of the artist
【展覧会について】
宮城県在住の現代アートコレクター、姫本たけしさん企画による須崎で5回目となるコレクション展。
須崎市のアート事業「現代地方譚」をはじめ、まちかどギャラリーの行なう取組みに共感する姫本氏は2021年以降、毎年自身のコレクションを用いた展覧会を当館にて行っています。(これまでに4回開催)今日のアートシーンで注目される重要な作品を市民に対して公開するほか、鑑賞を通じた対話プログラムにも取り組むなど、地域の文化振興にご尽力いただいております。
【本展の特徴・見どころ】
西日本初公開を含む国内外の作家20人以上の絵画や写真、映像作品を展示します。
難しいと思われている現代アートも、作品に惚れ込み、所有している人から直接その魅力を聞けば、きっと楽しく理解できることでしょう。
展示されるのは世界で活躍しているアーティストの貴重な作品ばかり。
会場となる旧三浦邸は、大正時代中期の建築で「日本近代建築総覧」(日本建築学会編)にもその名が見られる土佐の代表的な商家建築です。普段は美術館やホワイトキューブのアートギャラリーで展示される現代アート作品と伝統建築との対比、あるいは調和も本展の見どころの一つです。
現代アートはわたしたちが生きているのと同じ時代の、社会の様々な課題や矛盾に対するアーティスト達の反応や問いかけでもあります。
姫本氏のコレクションを通じ、いま世界で起こっている事象が日常と接続されたり、新たな視野が開けたり、これまでとは違うアートの見かたや楽しみかたがあることに気づかされるかもしれません。
Alfredo Jaar「It is Difficult」
Courtesy of the artist and SCAI THE BATHHOUSE
あなたがみている景色と同じものをわたしが見るのは困難だ。関心の寄せ方も感じ方も違う。生まれてきた土地が違う。生きてきた時が違う。
あなたの見ている世界を知りたい。でもあなたの苦痛を共感するには距離も覚悟も足りない。
何かを見たり、何かを得たりしても簡単に同じ視点に立つことはできない。
自分の視点はどこにあるのか?現代アート作品を見ることは、それを知るきっかけにはなると思う。
コレクションは過去の自分が見たかった景色だけど、それを展示することで今の自分の視点を確かめたいと思う。
「見たい」と「見える」には大きな隔たりがある。それでもあなたが見ていた世界はこんな風ではなかったかと、手探りをしていく。あの人のように眼だけでなく全身の感覚で視えるようになりたい。
姫本たけし
【展覧会概要】
名称|姫本たけしコレクション展 『I CAN SEE YOU』
主催|姫本たけし
共催|すさきまちかどギャラリー/旧三浦邸
後援|
会期| 2024年8月10日(土)~8月12日(月・山の日) 会期中無休
会場|すさきまちかどギャラリー/旧三浦邸、錦湯、書肆織平庵ほか
時間| 9:00~17:00
料金|入場無料
お問合せ|すさきまちかどギャラリー/旧三浦邸(050-8803-8668)
【展示作家】
百瀬文 アルフレド・ジャー 石内都 ミリアム・カーン 山田周平 イト・バラダ 志賀理江子
横溝静 ツァイ・チャウエイ 木村太陽 地主麻衣子 中谷ミチコ 栗田咲子 土肥美穂
大田黒衣美 榎本耕一 佐藤允 MES ジャクリーヌ・メスマケール デニコライ・プロヴォースト
フィオナ・リー 加藤翼 井出賢嗣 中園孔ニ デヴィッド・ホーヴィッツ 西村有 本間純 荒木悠
村山悟郎 津田道子
【関連企画】
8月10日(土)、11日(日)、12日(月・祝)
アートと一緒に心もお腹も満たしましょう!
高知の食材をふんだんに使った―「まじま食堂」のランチ営業
8月11日(日) 14:00~
土佐茶寮「山の灯」を主宰する、日本茶インストラクターの柿谷奈穂子さんがセレクトした土佐茶を味わいながら―「アート鑑賞を楽しむお茶会」(参加ご希望の方は事前にご連絡ください)
※関連企画の「まじま食堂」のランチ営業と「アート鑑賞を楽しむお茶会」は
南海トラフ地震臨時情報の発表にともない、主催の姫本さんから皆様への安全を優先したいとのご意向もあり、中止となりました。